緊急性の高いリウマチ膠原病疾患
リウマチ膠原病内科はまったりしている印象ですが、1分1秒を争うような緊急性の高い疾患や状態があります。以下にその例を挙げます。
【生命に関わる危機】
●抗MDA5抗体陽性筋無症候性皮膚筋炎(CADM)
●関節リウマチ(RA)の環軸椎亜脱臼による脳幹圧迫
●全身性エリテマトーデス(SLE)、ANCA関連血管炎による肺胞出血
●SLE、抗リン脂質抗体症候群(APS)に合併した血栓性微小血管障害症(TMA)
●NPSLEによる痙攣重積
●SLE、好酸球性多発血管炎性肉芽腫(EGPA)による心筋炎
●劇症型APSによる多発塞栓症
●強皮症腎クリーゼ
●成人Still病に併発する血球貪食症候群
●巨細胞性動脈炎(GCA)、高安動脈炎の冠動脈病変による心筋梗塞
●血管ベーチェットの多発塞栓症と動脈瘤破裂
●結節性多発動脈炎(PN)による腹腔内動脈瘤破裂
●RA、再発性多発性軟骨炎、多発血管炎性肉芽腫による上気道閉塞
【臓器予後に関わる危機】
●GCAによる視力低下
●全身性強皮症、PN、APSによる急性四肢壊死
●神経ベーチェット
●ループス腸炎
その他、1分1秒ほどではないですが、以下の場合もかなり早期に治療を開始します。
●ループス腎炎、ANCA関連血管炎による急速に進行する腎機能障害
●抗TIF-1γ抗体陽性皮膚筋炎による嚥下機能障害
●ANCA関連血管炎による多発単神経炎
●皮膚筋炎、全身性強皮症、関節リウマチなどに合併した間質性肺炎の急性増悪
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