2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧
無症状ですが、『抗核抗体陽性』のご紹介をしばしば受けることがあります。 健常者でも抗核抗体が陽性となる事は有名ですが、特に間接蛍光抗体法ではしばしば偽陽性を経験します。 今回は昔から言われている健常者の抗核抗体の陽性率と日本のデータについて…
前回、抗核抗体の国際分類基準について細かくまとめましたが、正直、リウマチ専門医でも、普段見慣れていないと分かりづらいかもしれません。 臨床で忙しい先生方、非リウマチ科医の先生方でも、簡単に理解できるよう表を作成してみました。従来の分類からの…
抗核抗体をスクリーニング検査する時、『○○倍』だけでなく、『Homogeneous』や『Speckled』などと抗核抗体の染色パターンが一緒に帰って来ます。これは間接蛍光抗体法と呼ばれる手法を用いたものです(後述)。 自己免疫リウマチ性疾患では自己の細胞の様々な…
関節痛の患者で、ばち指を認めたら何を疑うか?? ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答えは肥大性骨関節症ですが、ばち指の鑑別や機序について改めてまとめてみました。 ばち指の所見 ばち指の鑑別 ばち指の機序 1. 異常血管新生 2. 低酸素血症 3. 慢性炎症 診…
いよいよ再発性多発軟骨炎の最終記事、治療についてです。 症状に関してはこちら。 病因に関してはこちら。 病理に関してはこちら。 診断基準に関してはこちら。 診察と検査と鑑別に関してはこちら。 希少疾患であるため、治療に関しては症例報告やケースシ…
以前にACR/EULARのIgG4関連疾患の新分類基準の2018年ドラフト版についてご紹介させて頂きましたが、この度2019年に最終版が報告されましたので、ご紹介致します。 ドラフト版についてはこちらをどうぞ。 やはり、ドラフト版の通り、3つのステップに従って診…
リウマチ疾患に関節エコーが重要である事は言うまでもありません。 滑膜肥厚、滑液貯留、血流信号など様々な所見を観察することで、診断、鑑別、活動性評価などが簡便に出来る事が大きな利点です。 今回は欧州リウマチ学会(EULAR)とOutcome Measures in Rheu…
皮膚筋炎(DM)・多発性筋炎(PM)は膠原病疾患の中でも最も悪性腫瘍を合併しやすい事が知られております。 最近、前立腺癌のホルモン治療中に、抗TIF1γ抗体陽性の皮膚筋炎を合併した患者さんがおられました。 当初、前立腺癌合併と考えられていたのですが、CTで…