リウマチ膠原病徒然日記

リウマチ膠原病徒然日記

リウマチ膠原病疾患に関して日々疑問になったことを中心にまとめたものです。

副作用

リウマチ膠原病疾患毎のニューモシスチス肺炎発症リスク

ニューモシスチス・ジロベチイ肺炎(PJP)はリウマチ膠原病疾患の治療を行う上で、常に考慮しなければならない真菌性肺炎です。 HIV患者での発症が有名ですが、リウマチ膠原病疾患を含めたnon-HIV患者の方が、一般に急速に進行し、予後不良と言われています(PM…

ステロイドの副作用の新しい評価スケール~複合グルココルチコイド毒性指標~

先日『SLEの慢性期のステロイドは中止できるか? 』というテーマの論文をご紹介しましたが、その中で、ステロイドの副作用の評価スケールを使用しておりました。 恥ずかしながらステロイドの副作用って、例えば骨粗鬆症は『ある』か『なし』で評価しておりま…

高齢発症SLE!!!と思う前に~薬剤誘発性ループス~

高齢発症のSLEを見たら、まず薬剤性ループスを疑います。外来に2名疑わしい患者さんがいるため、この疾患について久しぶりに知識をUpdateしました。 UpToDateが最もまとまっており、これに最新の論文を付け加えてまとめました。 歴史 分類 疫学 病因 遺伝的…

視神経障害の鑑別

報告されている視交叉までの視神経障害の原因をまとめてみました。 うーん、多い… 急性視力低下の鑑別とアプローチはこちら。 視神経障害の診断 視神経障害の鑑別 視神経障害の診断 なっと言っても交叉点滅対光反射試験が重要だと思います。 まず、対光反射…

手が震える時に疑う薬剤~薬剤性振戦の鑑別~

薬剤を処方した後に、『手が震える』と仰る患者さんがたまにおられます。 今回はそんな振戦を起こす可能性がある薬剤についてまとめたいと思います。 リウマチ膠原病領域では特にステロイド、タクロリムス、シクロスポリンなどの薬剤による振戦が有名です。 …

悩ましいステロイドミオパチーについて

ステロイド治療を行っている患者が、筋力低下を訴えた時、それが原疾患によるものか、ステロイドによるミオパチーなのかいつも悩みます。今回はステロイドミオパチーについてまとめたいと思います。 【イントロダクション(3)】 ・一番最初は1932年にHarvey C…

必ず鑑別に挙がる薬剤性肺障害について

薬剤性肺障害についてまとめてみました。 出典は見つけた薬剤性肺障害の診断・治療の手引きでインターネットで短縮版が無料公開されておりますので、是非入手することをお勧め致します。 【定義】 ・薬剤投与中に起きた呼吸器系の障害の中で、薬剤と関連があ…

薬剤性日光過敏 

問診で『日光過敏』を聴取した際には薬剤の関与を考慮する必要があります。 UpToDateに日光過敏を起こし得る薬剤についての記事があったのでまとめてみました。 【ポイント】 ・日光過敏の頻度が高い薬剤は以下になります。 抗菌薬(ニューキノロン系, テトラ…