脊椎関節炎
乾癬性関節炎は皮膚病変である乾癬に加えて、爪病変、末梢関節炎、付着部炎、指炎、さらには体軸関節炎、ブドウ膜炎まで多彩な臨床像を引き起こす疾患です。 2種類のヘルパーT細胞、Th1とTh17が活性化し、IL12, 17, 22とTNF-αを産生する事が関わるとされてお…
一般内科医のための関節痛を訴える関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、脊椎関節炎、変形性関節症の鑑別のためのアルゴリズムが公開されていたため、以下にお示しします。 いくつか気になるところもありますが、一般的な慢性関節痛を起こすリウマチ膠原病…
主に脊椎関節炎に使用されるIL-17阻害薬ですが、炎症性腸疾患が悪化させるという報告が散見されます。 その相反する作用を理解するには、IL-17の関節に対する機能と、腸管に対する機能を理解する必要があります。 本日は、IL-17の役割とその阻害薬による炎症…
乾癬は乾癬性関節炎を起こすことがあります。乾癬の皮疹と関節炎が同時に生じることがありますが、皮膚科の先生から『乾癬の患者さんが関節痛を訴えている』という紹介を受けることが多いように思います。 気になるのはどんな乾癬患者が乾癬性関節炎を起こす…
先日、他院で『関節リウマチ』として治療されている患者さんが、小生の一般内科外勤に降圧薬の処方と、ついでに関節痛の増悪を訴えて来院されました。 もともと『抗CCP抗体強陽性』のため、関節リウマチと診断されたとの事ですが、診察すると足関節炎、肘関…
全身痛について私の考え方を発表させて頂く機会がございました。 発表時間10分のみでしたので、BPSモデルのBioの部分だけです。 鑑別や初期検査検査など、参考になれば幸いです。 Thinking about general pain from Tsuneyasu Yoshida
先日のブログで、体軸性脊椎関節炎の代表である強直性脊椎炎の発症から診断までに遅れが平均9年であるとお伝えしました。 強直性脊椎炎の診断遅れについてはこちらをご覧ください。 疑わしい場合はリウマチ専門医に相談して頂きたいのですが、実際どのような…
最近、ご紹介頂く原因不明の関節炎の患者さんの中に、何人か強直性脊椎炎の患者がおりました。 関節リウマチは診断出来る先生が増えて来ているように思いますが、強直性脊椎炎に関しては未だに①線維筋痛症、②血清反応陰性関節リウマチ、③慢性腰痛などと誤診…
若年者の慢性腰痛で鑑別に挙げたい仙腸関節炎の診察と鑑別を以下にまとめます。 《診察》 なお、患者に一番痛い所を指さしてもらったときに以下のように示す場合も仙腸関節炎を疑うそうです(Fortin finger test→名前は覚えなくて良いかも)。 《鑑別》 ※厳密…