チューインガムテスト~巨細胞性動脈炎の顎跛行の身体所見~
側頭動脈病変を含む巨細胞性動脈炎では顎跛行は頻度は50%未満ですが、特徴的な症状となります。
しかし、問診で顎跛行を尋ねても、本人の自覚は不明なことも少なくなく、身体所見で確認することがなかなか出来ませんでした。
そこで今回は『チューインガムテスト』という身体所見を紹介したいと思います。
2016年にNEJMに掲載されたLetterですが、側頭動脈病変を含む巨細胞性動脈炎2例についてガムを噛んでもらって顎跛行を確認できたとのことです。
【方法と解釈】
・ガムを1秒間に1回のペースで噛んでもらう
・2-3分噛んでもらい、顎の痛みが生じたら陽性
上記の2例とも、治療後ガムを噛める時間が延びたとのことです。こんな簡単な身体所見で顎跛行が診断出来るのであればやってみたいですね。
今後、追加研究がされれば、そのうちガイドラインにも載ってくるかもしれません。
【参考文献】
Kuo CH, et al. N Engl J Med 2016; 374:1794-1795. "Chewing Gum Test for Jaw Claudication in Giant-Cell Arteritis."