2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧
LDHが時々高いことを見かけますが、以下の論文ではLDHが異常高値である入院患者に着目し、その原因疾患をまとめたものです。 LDHが高値となるのは以下のスライドに示す通り、様々な疾患がありますが、 カットオフ値を800IU/Lと設定した際に、鑑別に挙がる疾…
薬剤性肺障害についてまとめてみました。 出典は見つけた薬剤性肺障害の診断・治療の手引きでインターネットで短縮版が無料公開されておりますので、是非入手することをお勧め致します。 【定義】 ・薬剤投与中に起きた呼吸器系の障害の中で、薬剤と関連があ…
今まで骨粗鬆症の評価は骨密度検査のみ実施しており、骨代謝マーカーは測定したことがありませんでした。この度、骨代謝マーカーをオーダーする機会があり、骨免疫を理解するためにも勉強してみました。
血管炎の寛解導入にはしばしばエンドキサン(シクロホスファミド)が用いられますが、高齢患者の血管炎患者ではエンドキサンを標準量(500mg/m2)で投与すると感染症のリスクが上がる心配があります。それを考慮して減量して投与することも多いのですが、今回ご…
問診で『日光過敏』を聴取した際には薬剤の関与を考慮する必要があります。 UpToDateに日光過敏を起こし得る薬剤についての記事があったのでまとめてみました。 【ポイント】 ・日光過敏の頻度が高い薬剤は以下になります。 抗菌薬(ニューキノロン系, テトラ…
成人Still病の日本からの報告をご紹介致します。最近はこのようなリアルワールドデータの方がRCTよりも信憑性があるように感じます。 Asanuma YF. et al. Mod Rheumatol. 2015 May;25(3):393-400. "Nationwide epidemiological survey of 169 patients with …
免疫不全の状態は疾患によってかなり異なります。一般的なリウマチ・膠原病疾患よりもはるかにCD4が低下したHIV/AIDS患者、移植後患者、化学療法中の悪性腫瘍の患者は免疫不全が重篤であり、これらの患者が発熱などで来院した際には、珍しい感染症や、コモン…
免疫抑制薬の周術期の休薬期間については外科系の先生からしばしば相談があります。日本のガイドラインでは全ての免疫抑制薬についてあまり明確な期間の記載はありませんが、多くの研究では半減期を考慮し、術前はその1.5~2倍程度の休薬期間を設定しているこ…
関節リウマチの治療をしていると必ず遭遇するのが感染症です。免疫学の急速な発展に伴い、様々な機序の免疫抑制薬がと登場しております。 この記事では各免疫抑制薬の感染症のリスクを検討しております。注意点としては関節リウマチ診療で単剤治療がほとんど…