2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧
ステロイド治療を行っている患者が、筋力低下を訴えた時、それが原疾患によるものか、ステロイドによるミオパチーなのかいつも悩みます。今回はステロイドミオパチーについてまとめたいと思います。 【イントロダクション(3)】 ・一番最初は1932年にHarvey C…
蕁麻疹と言えば、何らかの抗原に対するアレルギーを考えますが、原因不明も多いのが現状です。しかし、医療者は食べ物との関連を疑うことが多く、結果的に患者さんに〇〇アレルギーなどと、レッテルを貼り、過剰な不安を与えてしまうかもしれません。 しかし…
分子免疫学を勉強していると臨床で抱いた疑問がしばしば解決することがあります。 今回はこの疑問『なぜIVL細胞が血管内に留まるのか?』に対して分子免疫学的視点から迫ってみようと思います。 リンパ球の分類と成熟部位 まず、リンパ球は T細胞とB細胞に分…
肺胞出血の患者がいるため、復習しています。UpToDateが最新で最もまとまっていたため、訳してみました。 リウマチ膠原病領域では低酸素血症、貧血、新規陰影の場合に常に鑑別に挙がる病態です。 肺胞出血は肺胞上皮細胞、基底膜、肺毛細血管の破綻によって…
SLEの2大分類基準としてACR1997とSLICC2012があります。今回はこれらの特徴や違い、使い分けについてまとめたいと思います。最後に2019年にACRとEULARから提唱された新しい分類基準についても触れています。いずれの分類基準も臨床でSLEを診断する事を目的と…
SLEのEULAR recommendations 2019が出たので以下にまとめます。ご参考になれば。 お時間がない方は以下の表だけでも見ておきましょう!! 【ポイント】 ・寛解は目指すべきだが, 達成困難である場合は, 低活動性(抗マラリア薬を使用してSLEDAI≤3, またはPSL≤7.…
SLEの活動性の評価方法は複数あります。そのどれも優劣があります。 今回は様々な活動性評価方法を比較してみます。
先日、とある勉強会で発表したスライドをアップ致します。 上肢の痺れ from Tsuneyasu Yoshida
担当ではありませんでしたが、先日の当直中、肺炎で入院中、夜間に悪化する腰部から両下肢の疼痛を訴える患者さんの診察依頼がありました。腰部脊柱管狭窄症の既往があり、診察では軽度うっ血性心不全の兆候がありました。 調べてみると”Vasperの呪い”という…
病棟でも外来でも手足が痺れる患者さんは少なくありません。 今回は多発神経障害(ポリニューロパチー)の考え方をまとめてみました。 【ポイント】 ・多発神経障害(ポリニューロパチー)は意外と多い ・手袋靴下型の神経障害では多発神経障害を疑う ・症状は神…