リウマチ膠原病徒然日記

リウマチ膠原病徒然日記

リウマチ膠原病疾患に関して日々疑問になったことを中心にまとめたものです。

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

再発性多発軟骨炎④~診断基準~

再発性多発軟骨炎の診断基準には、McAdamら、Damianiら、Michetらによる診断基準が大きく3つあります。 本稿では、それぞれの内容と比較をしていこうと思います。 こちらもご覧ください。 ****************************************************************…

ちゃんとフィードバックしていますか?

コーチングに続き、効果的なフィードバックスキルについてもお話しておきます。 コーチングについてはこちら。 よく耳にする、フィードバックとして一例を挙げます。 『お疲れ様。あれ出来ていなかったよね。こうすればいいと思うよ』 これは…フィードバック…

どの職種でも使える『コーチングスキル』について

多くの方はあらゆる教育現場で”教える”という行為を行っていると思いますが、 ”コーチング”というスキルはご存じでしょうか。 ”コーチング”という言葉はもともと、COACH=馬車という言葉から来ております。COACHというブランドのロゴに馬車が描かれています…

再発性多発軟骨炎③~病理~

今回は病理についてまとめたいと思います。 こちらもご覧ください。 ※再発性多発軟骨炎の病理像は生検が行われる時期に依存します 初期 ●軟骨周囲、特に初期は軟骨真皮接合部にリンパ球、様々な割合の多型核細胞、単球/マクロファージ、形質細胞の浸潤が見ら…

再発性多発軟骨炎②~病因~

UpToDateをもう少しわかりやすく意訳したものです。 こちらもご覧ください。 【ポイント】 ・再発性多発軟骨炎の明確な病因は不明だが、外的刺激や遺伝的感受性(HLA-DR4)などが関与していると考えられる ・HLA-DR陽性抗原提示細胞とCD4陽性Tリンパ球が顕著に…

再発性多発軟骨炎①~症状~

先日外来で耳介軟骨が腫れて痛がる患者がいました。まだ確定診断はついておりませんが、再発性多発軟骨炎を想起しました。 再発性多発軟骨炎は耳介軟骨、鼻軟骨、気管軟骨などの軟骨に炎症が生じる再発性の疾患です。 それ以外にも関節や眼、心血管、中枢神…

手が震える時に疑う薬剤~薬剤性振戦の鑑別~

薬剤を処方した後に、『手が震える』と仰る患者さんがたまにおられます。 今回はそんな振戦を起こす可能性がある薬剤についてまとめたいと思います。 リウマチ膠原病領域では特にステロイド、タクロリムス、シクロスポリンなどの薬剤による振戦が有名です。 …

EGPA(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)④~治療と予後~

最後になりましたが、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の治療と予後についてまとめます。 分類基準についてはごちら。 病因・組織病理についてはこちら。 症状と鑑別についてはこちら。 【ポイント】 ・EGPAの治療のゴールドスタンダードはグルココルチコ…

EGPA(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)③~疫学と症状と鑑別~

今回は好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の疫学と症状、鑑別についてまとめます。 分類基準についてはごちら。 病因・組織病理についてはこちら。 治療と予後についてはこちら。 【ポイント】 ・発症年齢の中央値は49-59歳 ・ほぼすべての患者で気管支喘息…

EGPA(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)②~病因と組織病理~

さて、続いて好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の病因についてです。 このあたり、やはりANCAが陽性となりやすい顕微鏡的多発血管炎(MPA)や多発血管炎性肉芽腫症(GPA)と異なり、研究が遅れているようです。 現時点でわかっていることについてまとめます。 …